【ボートを漕ぐ税理士通信（ボー税通信） VOL.543】 《過剰納税社会 Episode 1 膨税》
西暦2***年
（NHK7時のニュース）昨日膨税容疑で某会社社長が逮捕されました。警察によれば会社は売上を水増しして〇〇億円もの法人税を過大に納付していたとのことです。
（膨税取締官A）最近また増えてるね、膨税事件。昔は脱税といって税金を少なくしたり払わなかったりという事件があったらしいんだけど。
（膨税取締官B）そんなうらやましい時代があったんですか？ 今の日本人にも見習ってほしいですね。申告書をごまかして少しでも多く納税しようとする日本人のなんと多いことでしょう！ チコちゃんに叱られますよ
（膨税取締官A）なんでも、ある時日本人がみんな突然変異で納税したくてたまらない体質になってしまったんだそうだ。昔は国税局とか税務署とか税理士とかいう職業があったらしいんだが、みんな失業。代わってわれわれ膨税取締官が膨税犯摘発に大忙しというわけだ。
※「過剰納税社会」：日本人が突然変異により納税したくてたまらない体質になってしまった社会のこと
※「膨税」：昔あった「脱税」の反対で、過剰な税金を国に納める行為。膨税犯には重刑が課されるが、中毒性があると言われ、手を染める者は後を絶たない
－続く－
（この話はフィクションです）