【ボートを漕ぐ税理士通信（ボー税通信） VOL.424】 遺産分割の基準
「「夫の相続財産について、どのように遺産分割をしたら良いか」と問われたら、税理士が答えるべきは1つだと思う。「皆さんの必要に応じて分割して下さい」と。」（関根 稔著「相続の話をしよう」より引用）
法定相続分は配偶者が2分の1、子どもたちが残り2分の1ですが、法定相続分とおりに相続しなければならないという規定は無く、どのように分割するかはその家庭の自由です。それぞれの家庭の事情によって、相続人全員が平穏に生活できるように、また相続税も低く抑えられるように、という視点で分割しているのがほとんどの相続です。
1次相続、2次相続を通算して相続税を節税するという考えもありますが、「人間は、相続税対策のために生きる必要はない」（同上）。2次相続が何十年も先で、それよりも残された配偶者の老後の生活の安心が第一、という場合もあります。